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全館暖房の電気代は高い?光熱費の実際を奈良の工務店が解説

「家中どこにいても暖かい家っていいな」と思いつつ、もう一方で気になるのが「全館暖房って、電気代めちゃくちゃ高いんじゃないの?」という不安。SNSや口コミでも「全館空調にして後悔した」「電気代が想像の2倍だった」という声を見かけて、採用をためらっている方も多いのではないでしょうか。

 

結論からお伝えすると、全館暖房の電気代は「家の断熱性能」と「使い方」で大きく変わります。同じ全館暖房でも、月3,000円台で収まるお家もあれば、月3万円を超えてしまうお家もある。これは事実です。

 

この記事では、奈良で注文住宅を手がける楓工務店が、市販のエアコン1台で家中を暖める「ダクトレス全館暖房(床下エアコン)」の仕組み、実際に電気代が高くなった事例と抑えられた事例、HEAT20 G1基準の家での年間暖房費の試算、そして全館空調で後悔しないための注意点までを、ごまかさず正直に解説します。

 

 

 

そもそも「全館暖房」とは?〜家中の温度差をなくす仕組み〜

全館暖房とは、リビングや寝室など部屋ごとにエアコンを付けるのではなく、家全体を一つのまとまりとして暖める考え方です。廊下・トイレ・脱衣所など、これまで暖房が届きにくかった場所まで暖かさを行き渡らせることで、家の中の温度差をなくします。

 

家の中の温度差が大きいと、暖かいリビングから寒い脱衣所へ移動したときに血圧が急変動し、「ヒートショック」と呼ばれる体への大きな負担が起こります。全館暖房は、この温度差を小さくして家族の健康を守る暮らし方でもあります。

 

大きく分けて2種類ある「全館暖房」

全館暖房・全館空調と一口に言っても、仕組みは大きく2つに分かれます。

  • ダクト式の全館空調: 専用の機械を設置し、家中に張りめぐらせた「ダクト(空気の通り道)」で各部屋に冷暖房空気を送る方式
  • ダクトレスの全館暖房: 市販のエアコン1台で家全体を暖める方式(床下エアコン、小屋裏エアコンなど)

導入費・電気代・メンテナンス費は方式によって大きく変わります。同じ「全館空調」という言葉でも、月の電気代に1〜2万円の差が出ることもあるので、まずは「どちらの方式なのか」を確認することが大切です。

 

 

楓工務店が採用する「ダクトレス全館暖房(床下エアコン)」の仕組み

楓工務店では、松尾設計室の松尾和也先生監修のもと、市販のエアコン1台で床下から家全体を暖める仕組み(ダクトレス全館暖房)をオプションで全商品にご用意しています。家電量販店で売られているごく普通のエアコンを使うのが特徴です。

 

床下から暖めて、暖かい空気が自然に2階まで上がっていく

仕組みはとてもシンプルです。

  • 家の基礎部分(床下)にエアコンを設置し、床下空間を丸ごと暖める
  • 暖かい空気は上に流れる性質があるため、床から各部屋へとじんわり上がってくる
  • 1階で暖まった空気は、吹き抜けや階段を通って2階へ自然に上昇する
  • 窓際・トイレ・脱衣所・洗面所の床には「ガラリ(小さな通気口)」を設け、足元から暖かい空気が出てくる設計

実際にお住まいのお客様からは「外から帰ってきて玄関に入った瞬間、家全体があったかい」「冬場、冷え症で厚着が必須だったのが、長袖1枚で過ごせるようになった」「トイレや洗面所まで暖かいので、冬の朝がつらくない」といったお声をいただいています。

 

床下エアコンはどこに設置されている?

「家の中にエアコン本体が見えるとカッコ悪いのでは?」と思われる方もご安心ください。楓工務店の施工事例では、以下のような場所にエアコン本体を隠して設置するケースが多くあります。

  • リビングのテレビ台の下に設けた格子状のスペース
  • キッチン背面の収納の下
  • 洗面室の収納の足元

暮らしながらエアコンの存在を意識しない設計にできるのも、市販エアコンを使う「ダクトレス」だからこそです。

 

実際の施工例は楓工務店の施工事例からご覧いただけます。

 

 

気になる電気代〜「高くなる人」と「抑えられる人」がいる現実〜

ここからが本題です。「全館暖房の電気代は実際どれくらい?」を、楓工務店で実際にあった事例とあわせてお伝えします。

 

事例1: 関西電力の予想電気代が15,000円 → 30,000円になったケース

2024年にお引き渡ししたお客様の中に、「もともと月15,000円程度だった電気代予想額が、床下エアコン導入後に30,000円になっていた」という事例がありました。お客様からは「ランニングコストがここまでかかると聞いていなかった」「これだと付けた意味がない」とのお声をいただいています。

 

この事例は、全館暖房を採用する前に必ず知っていただきたいリアルな情報です。「家全体を24時間暖め続ける」という運転の仕方をすると、断熱性能が高い家でも電気代が想定より上がるケースは確かにあります。

 

事例2: 太陽光発電と蓄電池で「ほとんど気にならない」ケース

一方で、「太陽光発電と蓄電池を導入したことで、電気代が想像していたよりずっと抑えられている」というお声もいただいています。

  • 昼間は太陽光で発電し、その電気で全館暖房と日常生活をまかなう
  • 余った電気は蓄電池に貯めておき、夜の暖房・家事に使う
  • 電気自動車をお持ちの方は、ガソリン代の節約効果も上乗せされる

「電気代がいくらか」よりも、「電気をどう生み出して、どう使うか」の設計まで考えると、全館暖房とお家のランニングコストはぐっと変わってきます。

 

電気代を左右する4つのポイント

同じ全館暖房でも電気代に差が出るのは、主に次の4つです。

  • 家の断熱性能(UA値): 真冬にエアコン1台で家中あったかい家(UA値0.46、HEAT20 G2基準)と、省エネ基準ぎりぎりの家では、同じ暖房でも電気代に1.5〜2倍以上の差が出ます
  • 家の気密性能(C値): 隙間がほとんどないから花粉もPM2.5も入ってこない家(C値0.7〜0.8)であれば、暖めた空気が逃げにくくなります
  • 運転の仕方: 24時間つけっぱなしか、夜間だけかで電気代は大きく変わります
  • 電気料金プラン: 関電・大阪ガス・新電力など、契約プランによって深夜と昼の単価が異なります。太陽光と組み合わせるなら「昼間が高めのプラン」のほうが恩恵が大きくなります

つまり、「全館暖房だから電気代が高い/安い」と一律に言えるものではなく、お家の性能・設備・暮らし方の組み合わせで変わるのが実態です。

 

 

光熱費はどれくらい違う?数字で見るシミュレーション

楓工務店の標準仕様(HEAT20 G1グレード)の断熱性能を持ったお家と、平成28年改正省エネ基準のお家を、同じ暖房条件(設定温度20℃)で生活した場合の年間暖房費を比較してみます。

 

HEAT20 G1基準の家:年間暖房費は約1.1万円

  • 平成28年改正省エネ基準の家: 年間暖房費 約4.6万円
  • HEAT20 G1の家(楓工務店の標準性能): 年間暖房費 約1.1万円
  • 差額: 年間 約3.5万円のダウン

HEAT20 G1グレードは、暖房に使うエネルギーを国の省エネ基準の住宅より概ね30%以上削減する家です。これに気密の良さ(C値0.7〜0.8)と全館暖房を組み合わせることで、家中の温度差がほとんどない快適な暮らしを、少ない暖房費で実現できます。

 

ORDER・SELECTの家(HEAT20 G2)はさらに省エネ

楓工務店のORDER・SELECTシリーズは、さらに上のHEAT20 G2基準(UA値0.46以下)です。暖房に使うエネルギーは省エネ基準の住宅より概ね50%以上削減され、真冬でも体感温度が概ね13℃を下回らない暖かさを保てます(要確認: G2の年間暖房費の具体的な試算値)。

 

建築費+光熱費の30年トータルコスト

家の性能を考えるとき、「建築費」と「光熱費」を分けて考える人が多いのですが、本当はトータルで見るのが正解です。

  • 建築費だけを比べると、性能が高い家のほうが初期費用は高くなる
  • しかし光熱費は性能が高いほど安くなる
  • 建築から約10年で、HEAT20 G1基準の家が一般的な省エネ基準の家より総コストで安くなる
  • 約30年で、さらに高性能なHEAT20 G2基準の家が最も安くなる

住宅ローンを30〜35年で組む方が多いことを考えると、家を建ててから払い終わるまでの「総支払額」で見たほうが現実に近い比較ができます。

 

断熱性能の数値の意味についてはUA値とは?断熱性能の目安をやさしく解説で詳しくまとめています。

 

 

楓工務店が「ダクト式の全館空調」を採用しない理由

ここまで「楓工務店の全館暖房はダクトレス(市販エアコン1台)」とお伝えしてきました。あえてダクト式を採用しないのは、お引き渡し後の暮らしを長く考えたうえでの判断です。

 

理由1: ダクト内部の汚れがそのまま室内に届く

ダクト式の全館空調は、家中に張りめぐらせた管(ダクト)を通じて空気を各部屋へ送ります。ところがダクト内部には、長く使ううちにほこり・カビ・ハウスダストが必ずたまります。これをそのまま放置すると、汚れた空気が室内に送られてしまうため、ダクト清掃が欠かせません。

 

このダクト清掃には年間で数万円単位の費用がかかります。20年・30年と住み続けることを考えると、無視できないランニングコストです。

 

理由2: 故障時に100万円単位の修理費がかかる

全館空調システムは大きな機械です。当然、いつかは故障や寿命が来ます。そのときの交換工事は、本体+取り付けで100万円単位になるケースもめずらしくありません。家電量販店で気軽に買い替え、というわけにはいきません。

 

理由3: 市販のエアコンなら、修理も交換も家電量販店で済む

これに対して、楓工務店が採用する床下エアコンは「家電量販店で売っている市販のエアコン」です。故障しても近所の電器店・家電量販店で買い替えられますし、日常のお手入れもよく見るエアコンと同じ。10年後・20年後の家計を考えたときに、この差は大きくなります。

 

 

楓工務店の全館暖房を採用するメリット

松尾先生監修のダクトレス全館暖房のメリットを整理すると、次のとおりです。

  • 家全体が床下を通じて暖かく保たれる: 廊下・トイレ・洗面所も含めて温度差が少ない
  • 無垢のフローリングが普通に使える: 床下を暖める方式で、床暖房のように床材の制約がない
  • エアコンなのに温風を感じない: 直接風が当たらないため、乾燥や肌荒れの心配が少ない
  • 市販エアコンなので交換・お手入れが簡単: 故障時も家電量販店で対応可能
  • ヒートショックが起こる可能性を軽減: 脱衣所・トイレが暖かいので、冬の入浴も安心
  • ペットや小さなお子さまの留守番中も安心: 家全体が一定温度に保たれる

「冬の冷え込みが家族のストレスになっていた」「年配の親と一緒に暮らすので、ヒートショックが心配」というご家庭にとっては、暮らしの質を大きく変える設備になります。

 

 

採用するときに知っておきたい注意点

正直なところ、全館暖房は誰にでも合う設備ではありません。採用する前に知っておいていただきたい注意点を3つお伝えします。

 

注意点1: 「24時間つけっぱなし」が前提

全館暖房は「家全体を一定温度に保つ」考え方なので、こまめにオンオフを繰り返すのには向いていません。冬の間は基本的につけっぱなしになります。「人がいない部屋まで暖めるのはもったいない」と感じる方には、合わない可能性があります。

 

注意点2: 家の性能とセットで考える必要がある

断熱性能と気密性能が低い家で全館暖房を入れると、暖めた空気がどんどん外へ逃げ、電気代だけが上がる結果になります。楓工務店では、HEAT20 G1〜G2基準の断熱と、隙間がほとんどないから花粉もPM2.5も入ってこない家(C値0.7〜0.8)の気密性能をセットで実現することで、はじめて全館暖房が活きます。

 

注意点3: オプション設備で、エアコン本体は別途手配

楓工務店の床下エアコンはオプション設備で、どの商品ラインからでも採用いただけます。エアコン本体の購入・設置費用は楓工務店で手配しますので、「いくらかかるのか」「容量はどのくらいが適切か」は、お打ち合わせの中で具体的にご提案させていただきます。

 

楓工務店の商品ラインごとの性能差は商品ラインナップからご確認いただけます。

 

 

太陽光発電・蓄電池との組み合わせで電気代をもっと抑える

「全館暖房を入れたいけど、電気代が不安」という方におすすめなのが、太陽光発電・蓄電池との組み合わせです。

  • 昼間に太陽光で発電し、その電気で全館暖房と家事をまかなう
  • 余剰電力は蓄電池に貯め、夜の暖房・照明に使う
  • 電気自動車をお持ちなら、ガソリン代の節約効果も加わる

楓工務店では、初期費用なしで太陽光パネルを設置できるサービスのご相談もお受けしています(要確認: 提携プランの最新条件)。蓄電池とあわせて検討することで、ランニングコストへの不安をぐっと小さくできます。

 

建てた後にかかるお金の全体像については、注文住宅の諸費用、内訳と目安もあわせてご確認ください。

 

 

住宅性能の全体像〜断熱・気密・耐震をセットで〜

全館暖房の電気代を抑える鍵は、突き詰めると住宅性能そのものにあります。断熱(UA値)・気密(C値)・耐震(耐震等級・許容応力度計算)の3つを数値で確認し、お家全体としてバランスのとれた性能を実現することが重要です。

 

住宅性能を比較するときの考え方は、住宅性能の真実〜断熱・耐震・気密〜で詳しくまとめています。あわせて、地震に強い家の基準について知りたい方は耐震等級3の家とは?地震に強い家の基準もご覧ください。

 

 

よくある質問(FAQ)

Q. 全館空調と全館暖房は何が違うのですか?

「全館空調」は冷房も暖房も含む方式を指すことが多く、ダクト式の専用機械を使うのが一般的です。「全館暖房」は主に冬の暖房に特化した考え方で、市販エアコンを使うダクトレス方式(床下エアコンなど)が代表的です。楓工務店が採用するのは後者です。

 

Q. 床下エアコン1台で、本当に2階まで暖まるのですか?

はい、暖まります。暖かい空気は上に流れる性質があり、吹き抜けや階段を通じて2階まで自然に上昇します。楓工務店の施工事例でも、3LDKの2階建てでエアコン1台で家中が暖かく保てているお声をいただいています。

 

Q. 1ヶ月の電気代の目安はいくらですか?

暮らし方・断熱性能・電気料金プランによって大きく変わるため一概には言えませんが、HEAT20 G1基準の家で同じ条件(設定温度20℃)で計算した年間暖房費の目安は約1.1万円という試算があります。実際にお客様の中には、月3万円を超えた事例もあり、電気代が想定より上がるケースもあります。お打ち合わせの中で、お家の仕様にあわせた現実的な目安をお伝えします。

 

Q. 床下エアコンは無垢のフローリングでも使えますか?

使えます。床暖房のように床材自体を熱で動かす方式ではなく、床下空間を暖める仕組みなので、無垢のフローリングを普通にお使いいただけます。

 

Q. 夏の冷房はどうするのですか?

夏は床下エアコンとは別に、リビングのエアコンや小屋裏エアコンなどで対応します。全館を冷房する場合は、設計段階で空気の流れを計算する必要があるため、設計士にご相談ください(要確認: 楓工務店の夏冷房の標準設計)。

 

Q. ダクト式の全館空調と比べて、メンテナンス費はどれくらい安いですか?

ダクト式は年数万円のダクト清掃費+将来的に100万円単位の本体交換費が必要になるケースがあります。楓工務店のダクトレス方式は、市販エアコンと同じ年1回の内部クリーニング+故障時は家電量販店で買い替え、で済むため、長く住むほど差が大きくなります。

 

Q. 太陽光発電・蓄電池は標準装備ですか?

標準装備ではなくオプションです。お客様の中には、初期費用なしで太陽光パネルを設置し、蓄電池のみご負担いただく形で導入されたケースもあります。最新のプランは、お打ち合わせの中でご案内します。

 

Q. 全館暖房を入れたほうがいい人・入れなくてもいい人を教えてください

家中の温度差をなくしたい方、ヒートショックが気になる方、ご年配のご家族と暮らす方、ペットがいるご家庭にはおすすめです。逆に「リビングだけ暖まればいい」「短時間しか家にいない」というライフスタイルの方は、部屋ごとのエアコンでも十分快適に過ごせます。

 

Q. 全館暖房を採用したけれど後悔した、というケースはありますか?

はい、あります。一番多いのは「電気代が想像より高くなった」というケースです。これは断熱・気密性能とセットで考えないと避けられない問題なので、お打ち合わせの初期段階で「お家全体の性能と暖房の使い方」を一緒に設計することが大切です。

 

まとめ〜全館暖房の電気代は「家の性能」で決まる〜

全館暖房の電気代が高いか安いかは、設備単体ではなくお家全体の断熱・気密性能と暮らし方の組み合わせで決まります。

  • HEAT20 G1基準の家なら、年間暖房費は約1.1万円という試算もある
  • 一方で、暮らし方や運転次第で月3万円超になる事例も実際にある
  • ダクト式は将来的なメンテナンス費が大きいので、楓工務店は市販エアコンを使うダクトレス方式を採用
  • 太陽光発電・蓄電池との組み合わせで、ランニングコストはさらに抑えられる

「住みはじめてから後悔しない暮らしのコストかどうか」を、設計段階から一緒に考えていくことが、全館暖房を上手に取り入れるコツです。

 

楓工務店の街かどモデルハウスでは、実際に床下エアコンが入った家の冬の暖かさ・空気感を体感いただけます。「資料を見るだけでは分からない快適さ」を、ぜひ一度感じてみてください。

 

 


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